それでも世界はまわる
「ふるいけやー!」

午後のレク、これであなたも柿本人麻呂? をしていた時だ。

「カエル飛び込む水の音!」

「美佳、美佳。俳句間違っとるし、なによりゲームの趣旨間違えとるよ」

「え? いい俳句だと思ったのになぁ」

午前中と同じやりとりに、さやかが呆れ返って笑う。

「てか聞いてや。おもしろい話があるんよ」

さやかも恵から仕入れた話らしい。
現在執行部は、レクを進行する係と、レク中に合唱コンクールの審査員の評価得点を集計する係に分かれている。恵が先ほど巡回に来たとき聞いたのだろう。

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