それでも世界はまわる
二人はまず職員室に向かった。
各教室の鍵が保管されている箱を覗いてみるが、やはりない。

次に美緒奈が考えたのは、委員長。誰かが何かの用事で生徒会室に入り、そのまま鍵を持っているのではないだろうか。
智之も、あり得ると首を縦に振る。

そうして、七人の委員長を求め、職員室を後にした。

展示見学や食事をしている生徒とお客さんに適当にあいさつしながら、学校中を駆け回る。

一階の部屋を全て巡ったところで三人の委員長を見つけたが、鍵の行方は誰も知らなかった。

しかし落ち込んでいる暇はない。二階への階段を上る。
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