それでも世界はまわる
りおんの着物は鍾馗の衣装、智之はヤマタノオロチの老婆の衣装だ。
智之が、若様用に派手にアレンジした衣装を着ているりおんに言う。

「若様、そろそろいいお年頃ですので、世継ぎが必要でございます」

「そうかのう。まだまだ若いと思っておったのじゃが」

氏源は一体何歳なのだろう。そこまで設定していなかったようだ。

「わたくしが男女の集いを開きますゆえ、その中からお気に召す方をお選び下さい」

「分かった」

りおんの、いかにも役に入りきっていない適当な返事の後二人は退場。そして恵のナレーションが入り、幕開き。
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