それでも世界はまわる
   ファンタジア 1


「美佳、おはよう!」

「あ、おは・・・がっ」

美佳が渋顔を作ったのと同時に、廊下から監督が飛び込んできた。

「カーット! 美佳ちゃん、いきなり噛まないの」

美佳は謝るも、やりきれないといった表情をしていた。舌がひりひりする。

「そんな簡単な台詞で噛める方がすごいわ」

洋子がそばで思い切り笑う。


   *      *      *
< 190 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop