それでも世界はまわる
「いいじゃん、別にどうでも。美佳さんが決めることで、僕らが口出すことじゃないよ」
議長の智之。美佳はほっとした。
彼だけが自分の気持ちを理解してくれている気がした。
「誰もおらんかったら、僕がもらってやるよ」
「だ、だめよ! そんなのっ!」
台本通りに読み進めただけなのに、美緒奈が反射的に身を乗り出した。机に手をついて、智之をうかがう。
「なに言っとるん。大丈夫だって」
智之は美緒奈の髪を優しく撫でた。
「何やってんだか・・・」
恵が呆れる。
* * *
議長の智之。美佳はほっとした。
彼だけが自分の気持ちを理解してくれている気がした。
「誰もおらんかったら、僕がもらってやるよ」
「だ、だめよ! そんなのっ!」
台本通りに読み進めただけなのに、美緒奈が反射的に身を乗り出した。机に手をついて、智之をうかがう。
「なに言っとるん。大丈夫だって」
智之は美緒奈の髪を優しく撫でた。
「何やってんだか・・・」
恵が呆れる。
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