それでも世界はまわる
  ――テイク3――

美佳は歩みを止め、りおんを軽く睨んだ。

「トモは・・・」

「トモ君は・・・」

「ト、トモが好きなのはー・・・」

「トモ君が好きなのはー」

「・・・繰り返さんでや」

りおんが美佳を見てため息をつく。

「トモ君が好きなのはー?」

「・・・美佳さん」

りおんと慎吾は、物凄い勢いでカメラのそばにいる美佳を見た。
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