それでも世界はまわる
「もういいから・・・」

美佳がため息をつく。しかし、呆れた態度とは反対にまた心臓は跳ねている。

「美佳さん顔まっか。ほんとりおんに弱いね」

そう言った慎吾を、美佳はぐっと睨んだ。

「すいません。次はちゃんとやりますよ。だって進まんけぇね」

「そうしてくれ、りおん君・・・。まだ今日の分は残ってるんだよ」

沈みかけた夕陽を見て、二人は焦って位置についた。


   *      *      *
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