それでも世界はまわる
  ――テイク2――

「あのね・・・急に、ごめん。
 私、りおん君が好きなの! 分かってると思うけど・・・ずっとずっと好きだったのよ。どうして返事をくれないの? 私・・・待ってるのに!」

ふいに、りおんは目の前の少女を抱き寄せた。

瞬間、時が止まった。

りおんがゆっくりと唇を離す。

酔いが覚めたとはいえ頭のすっきりしない美佳が、再び意識をなくして倒れ込んでしまった。
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