それでも世界はまわる
和奏と健太郎とは、三年間苦楽を共にした同じ剣道部。

美佳は運動音痴なのに有名アニメに憧れてという不純な動機で入部、やっぱりたいした成績は残せなかったが、二人には励まされながら一緒にがんばってきた。
七月の最後の大会では号泣した。
引退した後も、健太郎は部活をちょこちょこ覗いているらしい。

部活中も給食中も、会話はもっぱら美佳が盛り上げていた。

そうして女言葉を使う慎吾に、みんなも徐々に慣れていく。

ところで今日のメニューの中にはホワイトシチューがある。
シチュー好きの美佳は、もう少し多めのものを選べばとちょっぴり後悔した。


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