それでも世界はまわる
そんな美佳の元に近付く二人の少年。
美佳をからかおうと、火のついた花火を二本ずつ持っていた。
慎吾と拓也から、美佳は即座に逃げ出した。

得てして人間というものはいざという時思いもよらぬ力を発揮するものだ。
拓也は陸上部で短距離を走っているにも関わらず、運動が苦手な美佳にすぐ追いつけなくなった。

しかし現実そう上手くはいかないもので、同じく陸上部で長距離を得意とする慎吾は、しぶとく美佳を追い回していた。

そして周りは、彼女の必死な姿に当然のごとく笑っている。

楽しい夜だった。おそらく卒業した後まで思い出に残るだろう。
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