それでも世界はまわる
そんなおかしな雰囲気に十四日経った今日、大島先生がやっと気付いたのか、気付いていたが生徒だけで解決させようとしていたのを諦めたか、放課後の執行部会で話を持ちかけてきた。

「なんか最近執行部内の雰囲気がぶち暗いけど・・・何があったん?」

五人とも黙っていた。
緊張した空気が狭い部屋を満たす。

「暗くなるのは誰にでもある、けど委員会の仕事に影響が出るほどよっぽどなことなんじゃろ?
 文化祭までもう一カ月切ったよ。先頭に立つ君たちがこんな状況じゃ、間に合わんくなる。
 解決するの手伝うけぇ、何があったんか話してみんさい」

それでも誰一人として話そうとはしなかった。
美緒奈たち四人はどうすれば良いか分からず、大島先生も困り果てていた。
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