それでも世界はまわる
そんな状況が三十分以上も続く中、美佳は一人複雑な気持ちでいた。

おそらく自分が明るく振る舞えば何の問題もないのだろう。
フォークダンスのことも仕方のないことなのだ。

(でも・・・あたし何か悪いことした?
 それに、そんなこと話せるわけない・・・。でもちゃんと説明せんと分かってもらえん、みんな楽しみにしとる文化祭も、できんの・・・?
 あたし・・・どうすれば・・・)

執行部の部室は旧校舎一階の一番奥。
二階では卓球部が活動中だったが、下校時刻が近くなり、ピンポン球を打つ音も段々と消えていった。
執行部はだいたいいつも下校時刻少し過ぎまで残っている。
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