それでも世界はまわる
「じゃあ、わしは一度職員室に戻ります。五人だけで話してみんさい。
 三十分したら、また来るけえ」

そう言って大島先生は部屋を出て行った。

残された五人はしばらく時計の時を刻む音を聞いていた。

そしてついに美緒奈が口を開いた。

「美佳・・・。
 美佳は感情豊富ですぐ表に出すし、周りへの影響力も大きいから・・・だけぇ美佳の感情にみんな流されるんよ。
 たぶんフォークダンスのこと・・・なんじゃろ?」

美緒奈の言葉に全員納得したようだった。
視線が一気に自分に集まり、美佳は追い詰められていた。何かもやもやした、煙のようなものが心を包んでいた。
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