それでも世界はまわる
翌日。美佳は破裂しそうな心臓を抑え登校していた。

歩いている時、自転車のりおんに追い抜かされた。
間際に見られたのが分かったので微笑みを漏らす。

教室に着くと一目散に美緒奈の元へ向かった。が、朝礼に山本先生が来てしまい、結局彼女と話すことはできなかった。

出欠をとり終えると、一時間目の理科の準備をし、美緒奈の席を目指す。

彼女の雰囲気は暗く、昨日のことを引きずっているようだった。

「・・・ミオ」

恐る恐る声をかける。

それと同時に智之とりおんがこちらを見たが、美佳はそれに気付いていなかった。

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