それでも世界はまわる
「昨日ね、フォークダンスなしにしようって終わったん。やりたくないものを無理矢理やらせるもの嫌だしって・・・。
 でも美佳がそう言ってくれるんなら・・・」

「もちろん! あたしはやる気まんまんよー。
 それに、フォークダンス楽しみにしとる人もけっこうおるもんね、ミオ?」

「え? あ・・・や、そうだよね」

智之を一瞬見て、美緒奈の顔を覗き込む。

うろたえる彼女を助けるようにちょうど予鈴が鳴った。

美佳は机に教科書を取りに行き、りおんに向かって親指を立てた。

「ほんとにごめんね、ミオ。・・・でも、もう忘れてほしいよ。今日からもっとがんばるからさ。ね? よし、理科室いこ」

一時間目は大島先生担当の理科だ。


   *      *      *


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