それでも世界はまわる
「・・・どっちか告るかねぇ?」

「トモ君次第じゃろうねぇ・・・ふふ」

「いやいや怪しいって。あんた今、慎吾なんじゃけぇね・・・」

「笑わずにはいられんよぉ」

そうしているうちに自分の家に到着した。

りおんに大きく手を振って、玄関の扉を開ける。
騒々しく部屋に駆け込むと、鞄を投げ捨て、ベッドに倒れ込む。

鼓動がいつにも増して激しい。走って部屋に来たから?
違う。

美佳の笑顔がしばらく消えることはなかった。
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