それでも世界はまわる
瞬間、美佳は息がつまった。声を出すことができなくなった。

なんて予期せぬ展開。

りおんは、慎吾の台本でもあったかのような台詞の直後凍りついていた。
素直に自分の置かれた状況、目の前の女の子の言葉に震撼していた。
棒読みや言い回しなんて全く考えが及ばない様子。

一方、何の心の準備もできていない美佳にとってこの時間は辛すぎた。

やるせない気持ちを抑えきれなくなって、その場に崩れ座り込んでしまった。
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