それでも世界はまわる

返事がもらえなくても、おとなしくしていたこの数年間。しつこいと思われたくない。
調子に乗りすぎたと後悔した数週間前。それから大好きな人との会話は目に見えて減っていった。
それもこれも全て、嫌われたくないという思いから。

いきなりすぎるよ･･･なんでこんな･･･。

拓也が慎吾たちの話を聞けと誘導してくる。

美佳は動くことができなかったので、自然とそれに従うことになってしまった。
ただ次の言葉を待っていた。

できればこんな時間など早く過ぎてほしいと願いながら。

少し間が空いたが、覚悟を決めたようにりおんが答える。美佳は目を瞑った。