それでも世界はまわる
美佳には泣くことしかできなかったが、慎吾が数秒の沈黙を破った。

「嘘よ! だってりおん君、返事くれなかったもの! 絶対嘘よ、信じないわ!」

「だって・・・恥ずかしいじゃん。素直に言うと、みんなに冷やかされるし、嫌いだなんて・・・言えんろ。
 だけぇ黙ってた・・・」

「嘘でしょ」

「本当だよ!
 いや、最初は違った。でも美佳さん一途に僕のこと想ってくれて・・・気付いたら、好きだった・・・。
 僕は美佳さんが好きだよ」

「信じられないわよ」

慎吾は美佳の思いを悟っているかのように、淡々と答えていく。
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