騙された男と騙した女
そして騙す男女達[完]
「嫉妬だけが、真中にとっての『好き』なの?!」
「『好き』はそれが全てじゃないでしょ?!」
「……それとも、真中にとってそれが全てなの?」
そう弱々しく聞く真白に耐えられず、真白の腕をひく。
真白の背中に手を回し、優しく抱き締める。
サラサラのミルクティー色の髪が、顎らへんに当たって少しくすぐったい。
確か、演劇部の何とかで染めたんだっけ?
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