騙された男と騙した女
そして騙す男女達[完]
「行っても無駄だよ…
中途半端に情を掛けても、
真白を、惨めにするだけ…
行ったら余計に、傷付ける…」
「……っ」
その言葉が俺の足を止める。
確かにそうだ…
じゃあ、どうすれば…
「…んじゃ、あたし、真白慰めてくるね…」
……は?…………
今、さらり と真白の、すごい傷口を抉るような発言かましたぞ…
「おいっ、ちょぉまてぃ!」
…時すでに遅し…
すでに水樹は、いなかった
オーマイガー…
行動早ェ…
そう心ん中で呟き席に着いた。
水樹と真白が、出ていった方の扉を見つめながら…