ダイヤモンドダスト
第1章 木曜の放課後
学校が終わり、靴箱を出ると後ろから声が聞こえた

「高橋先輩!」


そう呼ばれた方に振り返ると
名前も知らない女の子が、ちょこんと立っていた


「はい?」

「あの…」


女の子はいきなり照れ始め、顔を下げた




よく見れば、リボンの色がみどりだ


高橋聡史(サトシ)の通っている西高校は、
学年を女子はリボンで色分けしている
男子はネクタイ

って言ってもネクタイをすることなんか
入学式と卒業式くらいで


男子は普段誰一人ネクタイはしていない
ちゃんとしてるのは、女子くらいだ

「どうしたの?俺になんかよう?」

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