ダイヤモンドダスト


「あ…うん」



こんな風に喜んでもらったことが無くて
俺は少し戸惑っていた



「私には見えるよ!」


「ん?何が?」


「この指輪の輝きが
本物のダイヤモンドみたいに」


「…マジ?」


どっからどうみても
おもちゃなのに…


そう思うと自然に笑えてくる


「マジだよ!」


「フフ…だったら、それ本物かもな!」


「うん!」




時々見せるハナの子供っぽいところが
俺にとってすっごく可愛く見えた



ずっとニコニコしながら
ニセモノのダイヤの指輪を見つめてる姿




その姿が、今でも鮮明に思い出せるくらい


輝いていた


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