ダイヤモンドダスト


「俺の分も食う?」


一口だけ食べたケーキを彼女の方へと差し出すと
また微笑んだ


「ありがとう!」


俺はたったこの一瞬で彼女に恋に落ちてしまった



後輩達が俺の顔だけに惚れてしまうのもなんとなくだけど、わかる気がする



「そうだ!渡したいものって何?」

チーズケーキをほおばりながらそう言われ、
俺はそうだ!と思い出した


イスに置いたカバンからこないだ拾った教科書を取ると彼女に渡した



「あ、この教科書なくしたかと思った!」

「こないだ会ったときに落として行ったんだよ」

「そっか!ありがとう」

一度チーズケーキを持っていた手を止めて教科書を受け取りカバンへ直すとまたすぐにケーキを食べ始めた



「教科書に名前書くって小学生までじゃね?」

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