ダイヤモンドダスト
彼女は、眼鏡の向こうにある目を大きくした
「あー、また子ども扱い?」
「え?!違うって!」
俺が必死にそう言うと彼女はまた笑いホークを俺に向けた
「無くなったら、帰ってきやすいの!」
「は?」
ホークをまたチーズケーキに刺すとそのまま話を続けた
「私、よく物をなくすの!
だから、昔から自分の物には名前を書く癖をつけてるの
大学内で落としても、結構見つかったりするんだから!」
よく物をなくすって
まるで子供だな~
「あ~、今子供だと思ったでしょう!」
「え?思ってないよ!」
「本当?ハハ…ケーキ美味しい!」
彼女の笑顔に、俺はまるで吸い込まれていくようだった
そして、俺はいつも不思議でたまらなくて
いつも断っていた言葉を彼女にささげた