ダイヤモンドダスト
俺は告白をして、
何をしたかったんだろう
過ぎてしまった数分前の自分に
聞いたって答えは返ってこなかった
「アナタが私に恋をしろって言ってるのは
アナタが私に死ねと言ってるのと同じことなの」
気付かない間に落ちていた
自分の顔を上げると、彼女からは
笑みが消えていて
とても寂しそうな顔をしている
「私は生まれつき、
ある病気を持っていてね、
私が成長すれば病気も成長して…
いつか死んじゃうの
だから、
小さい頃から成長しないようにって生きてきたの
アナタが私を自分より年下に思ったのは、きっと外見が幼い感じに見えるからでしょ?」
「…うん」
「お医者さんに言われてるの
たまに食べ過ぎちゃう事があってもそれはそれでいい
ただ、恋をしちゃいけないって」
「どうして?」
彼女の話すことは、
正しいのかもしれない
そういう病気が
確かにあるのかもしれない
俺は別に医学について詳しいわけでもないんだ
俺の知らない病気なんてゴマンとあるだろう