出逢えてよかった
「俺、高野弘樹。よろしくっ!」
高野くんは、ちっちゃいけど、笑顔が素敵だった。
「佐藤北斗、よろしく」
佐藤くんは、眼鏡をかけてて、優等生みたいな人。
「私、市川由紀。仲良くしてね」
市川さんは、目が大きくて、とにかく可愛い子。
うん、この人たちならやっていけそうかも!
あ、琉維を除いてね…。
「私、岡本ももかですっ!よろしくね」
「よろしくっ!」
「こちらこそ」
「仲良くしてね」
次々と返事が返ってきて、それだけで嬉しかった。だって、前までは琉維のせいで話し掛けてもらうなんてなかったから…。
「俺は伊藤琉維。」
―知ってるし。
琉維から視線を逸らす。
あんま、関わりたくないからさあ…。
まさか、この時に琉維が不敵な笑みを浮かべながらも私を睨んでいたなんて―…、気付きもしなかった。