だるだるだるま
ある日 ママは カンタをひとり残して 買い物へ



カンタは一人でお留守番。


テレビを見ながら ごろんごろん



ふっと 気づけば お日様が 海の下に 沈む時間。



「ママーママー お腹すいたよ ごはんは まだかな ごはんは まだかな」



静かな部屋に カンタの声だけ こだまする。



ママは まだ帰ってこない パパも いつもはいる時間 なのに 今日は どっちもいない…



ゴロゴロゴロ−ッ!!!



突然 外から 轟き音が 大きく 大きく 鳴り響いた



「うわ−っ」



カミナリだ!!



ザザーザザー



それと同時に 激しい雨が 外の地面を うちつける



カンタは ぶるぶる震え 机の下に 潜り込んだ



グ−ぎゅるるるるる−


カンタのお腹のなかでも小さなカミナリが鳴りはじめた



「お腹…すいたな…」



外は 大雨 カミナリが 鳴り響く



「ママ− ママ− だるいよ だるいよ ごはんを作って 食べさせて…」



だけどママは帰ってこない。



ぶるるっ



「パパ− パパ− だるいよ だるいよ お風呂にいれて 体あらって…」



だけどパパもかえってこない。
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