明日になったら




「あ、榎本くーん♪」


F組に行くと、待ってましたとばかりにナナ?とかゆうやつがやってきた


「手紙、見てくれたんですかあ?嬉しい♪あ、もしかしてお返事ですか?早いですね♪」

「あ、これ…!別に口で言っても良いんじゃないでしょうか?」

「だってぇ、ナナが行ったとき榎本くんいなかったからあ……榎本くんこそ口で返事でもよかったのにーぃ」


いちいち語尾を伸ばすこいつは作ってる方のやつら

だめだ……


絢音を思い出す

横目に絢音を探した


あ、いた


でも、絢音は気づいていないみたいだ
ちっともこっちを見てはくれない


……グループのリーダーがいるのに?



俺はただひたすらに切ない気持ちになって
教室に戻った


絢音がどんな気持ちでいるかも知らずに……






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