明日になったら



教室ではミサトとカスミが楽しそうに話してる


ナナの机にパンを置いてあたしの足は気づいたら屋上に向かっている


「絢音さん…!!」

振り向かなくても誰だかわかるよ
俯いて歩くあたしに声をかけてくれたのは

「榎本くん……」


「どうして無視するんですか?」

「ごめん……」


それだけ言って女子トイレに入った

「ちょっと、絢音さん…!?」


わかんないよ…なんで?

ナナにベッタリなんでしょ?やだ…やだよ……

トイレにこもっていると昼休み終了のチャイムが鳴った


生徒はバタバタと教室に帰っていく

「はあ……」


重いため息を一つはいてあたしは屋上に向かった




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