明日になったら
音に気づいた絢音が近づいてきた
「ん…んん」
咄嗟に寝たフリをする
「…榎本くん?!」
驚いているような絢音はすぐにいなくなるかと思っていたのに、
いまだに彼女の気配がすぐ傍にある
『絢音……?』
そう言って目を開けようとしたとき彼女が呟く
「ねえ……」
何かを言おうとしたままじっとする絢音はすっと立ち上がった
近くから彼女の気配が消えたかと思うと
屋上の重い扉が閉まる音がした
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