明日になったら
「なんなんだよ…」
そろそろ本気でわからなくなってきた
「はあ…」
ため息を漏らして、立ち上がる
お気に入りの場所で、大好きな景色を見る
下駄箱前の大きな木と
左側には海が続く…
空の晴れた今日なんかにこの景色を見ると
心が晴れる
俺の心にモヤがかかるのは、いつも晴れた日だから……
ひたすらボーっとしていると、制服を着た女の子が木の前を走っていた
まだ授業中…
「あれ…絢音?」
遠くからでもわかってしまう絢音の、何かを抱えるような背中をひたすら見つめた
その時の俺は、ただただ見つめ続けた
彼女の笑顔を思い出しながら、しばらく見れなくなる彼女の姿を懸命に覚えようとしているかのように…――