ふたりの夢。
「…私ね。中学生の頃は、雪よりももっと、誰とも話さないタイプだったの。
もう世界中で一番暗い生徒…みたいな?さらに病気がちで休みがちだったから余計に。
だから雪みたいに一人の子見ちゃうとほっとけなくて…。
まぁ余計なおせっかい?みたいなものだけど。」


そう、笑って話している今野さんはいつものと違う悲しげな笑顔だった。


ヘラヘラというより意味深気な笑いだった。


ってか今野さん。


凄い良い人じゃん。


私ってほんとにバカだなぁ…


とうとうこらえられなくなった涙が溢れ出した。
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