ふたりの夢。

ってことは私は絶対ふられる。


なんで私ってこんなばかなんだろう。


今まで『悠馬』って存在が近すぎて気付かなかった。


「ねぇ、雪？もう一度だけ聞くよ？雪は本当に好きな人居ないの？」


…もうハッキリ「いない」って言えない。


それどころか泣き過ぎて声がかすれて「いる」ってことも言えない。


「雪。嘘だけはつかないでね。…高城君の事…好き？」


もう、首を縦に振るしかない…


「ごめっ…んっ…未っ…来のこっ…と…だまっ…してたわけじゃっ…ないの…ただ…私がっ…鈍感で気づっ…かなかった…だっ…け…なの…」