銀河の星屑

・何を知っていたのかわからない

その夜のことだった。

「ボーリング、すごい楽しかった!」

「お前、ほとんどガーターだったじゃねーか」

バイクをひきながら、僕と水萌は家路へと足を向かわせていた。

昼ご飯を食べた後にボーリングやカラオケで遊んでいたら、すっかり日が暮れていた。

「けど、ストライクを出したもん!」

そう言った水萌に、
「1回だけな」

俺は返事をした。

マンションの駐輪場にバイクを止めると、エレベーターへと足を向かわせた。

「ただいま…」

ドアを開けたとたん、僕は気づいた。

「蓮ちゃん?」

後ろにいる水萌が不思議そうな顔をした。
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