銀河の星屑
珍しいと言うように、黎はまばたきをした。

「専門家に話を聞いてもらった方がいいと思ってね」

そう言った中條に、黎は目を伏せた。

「どうした?」

黎は何も答えない。

「もしかして、怖い?」

否定しない。

何も言わなければ、首も振らない。

「だったら、一緒に行くか?」

そう言った瞬間、黎が視線を向けた。

「君がよければの話だけど、一緒について行ってあげるから」

「…じゃあ、お願いします」

黎は小さく首を縦に振ってうなずいた。
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