銀河の星屑
「ほら、タオル」

「…ありがとうございます」

車の中で中條が差し出したタオルを黎は受け取った。

黎はすっかり濡れてしまった髪と躰をタオルで拭いた。

「そのままだと風邪をひくから、家まで送るよ」

そう言った中條に、黎は首を横に振った。

「一体、何があったんだ?」

「――今日」

「今日?」

「私のバイト先に、中学時代の同級生がきたんです」

「それで?」

「その同級生…昔、私をいじめていたヤツらで」

「…いじめられていた?」
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