銀河の星屑
「それで今日、あいつらが店にやってきて…。

あいつらは“久しぶり”って言って笑顔で何でもなかったように話しかけてきたんです…。

私はあいつらにいじめられて、その後はつらい目にあったって言うのに…。

なのに、あいつらは話しかけてきた…。

友達の顔をして、いじめたことなんか忘れてるって言うように…」

そのまま、黎は声をあげて泣いた。

かつて自分を理不尽な理由でいじめた同級生は、何でもないように自分に接してきた。

忘れていると言うように。

知らないと言うように。

黎がつらい思いをしてその後を過ごしたことを、当然何も知らない。
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