銀河の星屑
握っているその拳が震えている。

「僕が何をしたって言うんだ!?

気に障るようなことでも言ったのか?

気に入らない行動をしたのか?

どうして君は僕にそんなことを言われるんだ!?

別れるなんて、くだらないのもいいところだ!

妻のことならさっさと別れてやる!

子供の親権だっていらない!

僕には、黎さえいてくれればそれでいい」

「や、やっ…!」

中條が歩み寄ってくる。

ドアノブに伸ばそうとしたその手をつかまれた。

目の前では、中條が冷笑を浮かべている。
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