銀河の星屑
「でも、蓮ちゃんは“マズい”と言いながらも食べてくれたよね?」

そう言った水萌に、
「相手が水萌だったからな。

好きな子の前で残す訳にはいかないだろ?」

僕は言い返した。

「もう、蓮ちゃんったらー」

やっぱり、水萌だ。

彼女は僕の恋人の水萌だ。

「けど、今は砂糖と塩を間違えないからね?

蓮ちゃんのために料理を頑張ったんだから」

「はいはい、ご存知ですよ」

そう言った後、僕は水萌の肩に手を伸ばすと彼女を抱きしめた。

「本当に、水萌なんだな?」

そう言った僕に、
「うん」

腕の中で彼女は首を縦に振ってうなずいた。
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