銀河の星屑
「失礼します」

「ああ、きてくれたんだね」

中條がテーブルのうえにカップを置いた。

「座って、ちゃんと話をしよう」

そう促してきた彼に、わたしは椅子に腰を下ろした。

座ったとたん、コーヒーの匂いが鼻に触れた。

カップを覗き込むと、真っ黒な液体がそこにあった。

うっかりしたら、吸い込まれそうだ。

「どうして別れるなんて言ったんだ?

詳しく、わかりやすく説明して欲しい」

「…ちゃんと説明をしたら、別れてくれるんですか?」

そう言ったわたしに、中條はピクリと片方の眉をあげた。
< 150 / 233 >

この作品をシェア

pagetop