銀河の星屑
「な、何なの!?」

見なれない光景に彼女は戸惑っていた。

手足が縛られているため、動くこともできない。

「ハハッ、気がついた?」

中條の声に、彼女は視線を向けた。

「何をするのよ!?

見てるなら、さっさとこれを外して!」

彼女は縛られている手足を中條に見せると、解放を要求した。

それがあまりにも滑稽過ぎたので笑えた。

「――佐々木黎を知ってるか?」

その名前を口にしたとたん、根本の表情が変わった。

「知らない訳ないよね。

自分がいじめた相手のことを忘れてると言ったら大間違いだ」
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