銀河の星屑
彼女が驚いた様子で口を開いた。

「――あんた、黎の何なの…?」

「黎?

ああ、その汚い口で彼女の名前を呼んだ訳か。

汚い人間の汚い口から彼女の名前を聞くなんて、虫酸が走る以外何にもないね。

僕は、黎の恋人さ。

彼女をいじめた君たちを消すために現れた」

「そ…そんな、いじめてなんか…」

「いじめたんでしょ?

悪口、物隠し、シカト、暴言暴力――それで黎がどれだけ傷ついたと思ってるの?

君たちの軽い行いが黎の人生をめちゃくちゃにしたんだよ?」

寒さを感じたみたいに震えている彼女が気持ち悪くて仕方がない。
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