銀河の星屑
わたしの頭の中を読んだのか、
「僕は黎――君に充分と言っていいほどつくしたよ。

橋爪や君が憎いと言ってたいじめた人間をこの世から抹殺したんだから」

中條はさらに冷笑を見せた。

「――えっ…?」

この世から抹殺って…つまりは、殺したってことだよね?

中條1人で全員を殺したの?

ゾッと、わたしの背筋が凍った。

そんな彼を恐ろしいと思った以外、何も思いつかなかった。

「世間は通り魔の犯行として騒いでる。

警察は僕じゃなくて、その通り魔を探してる。

だから僕はヤツらにつかまらないし、つかまるつもりもない」

中條は言った。
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