銀河の星屑
今にも、彼は大声をあげて笑い出しそうだ。

一体、どう言う神経をしているのだろう?

それで、黎ちゃんにつくしたとでも言うの?

黎ちゃんが憎んでいたから殺した――そんなこと、黎ちゃんが喜ぶ訳がない!

それ自体、黎ちゃんは望んでない!

「――うわっ…!」

立ちあがって中條に向かおうとしたら、右手を繋いでいるそれに止められた。

「あんまり暴れると、傷がつくよ?

僕はキレイなままの黎でいて欲しいんだから」

中條の手がわたしに向かって伸びてきた。

「ヤだ、さわらないで!」

わたしは空いている左手の方で中條を遠ざけようとした。
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