銀河の星屑
彼女が手に持っている白のフルフェイスのヘルメットは、水萌専用だ。

「だって、黎ちゃん専用のヤツを渡されるかと思ってたから」

「アホか」

姉専用のヘルメットがあることはあるのだが、相手は水萌である。

「姉さんのヘルメットを渡されたって、お前が困るだけだろ」

そう言い返すと、僕はヘルメットをかぶった。

「とっとと帰るぞ」

「どこに?」

「どこって、俺ン家だろ?」

「えーっ!?」

何故か水萌に驚かれた。

急に驚かれた意味ががわからない。
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