銀河の星屑
「咲子は黙ってろ!」

バシッ!

中條がそう言ったのと同時に、乾いた音が聞こえた。

「前田さん!」

前田さんは手で頬を押さえて、床にうずくまっていた。

「余計なことを言ったら、お前も橋爪と同じ目にあわせるぞ!」

うずくまっている前田さんを見ながら、中條が脅すように言った。

橋爪――それは間違いなく、姉が通っていた殺された院長の名前だ。

同じ目にあわせる――つまり、それは中條が殺したんだ。

「君ももちろんだ」

中條が僕に視線を向けた。
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