銀河の星屑
中條から姉の気持ちを聞いた。

僕が憎くて仕方がないと、姉が言った。

だから、今すぐに聞きたかった。

「――憎いよ、今すぐ殺したいほどに」

返事が返ってきた。

「躰が弱くて、勉強もできないくせに…いつも、両親から愛情をもらってる蓮が憎いよ?」

その声は震えていた。

「私が勉強を頑張って学年トップを取っても、褒めてくれない。

得意な絵を頑張って賞を取っても、褒めてくれない。

…でも、蓮はいつも褒められてる。

テストで悪い点を取っても、空手の大会で予選で負けても、いつも褒められてる。

うらやましい反面、憎かった。

死ねばいいのにって、いつも思ってた…」
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