銀河の星屑
そもそも、その人って黎ちゃんの友達なんだよね?

何で図書室で会う必要なんてあるんだろう。

そう思っていたら、
「――黎…」

後ろから誰かに抱きしめられた。

だ、誰なの…?

声が出てこない。

場所も場所だからって言うこともあるけど、声が出てこない。

まるで、喉を押さえつけられたみたいだ。

グルリと、誰かの手によって躰を振り向かされた。

ぶつかったのは、眼鏡越しの瞳だった。

少しウェーブのかかった黒髪と鷹を連想させるような鋭い目が特徴的ど。

この人が“中條章彦”って言う人なの?
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