銀河の星屑
「何だった?」

ディスプレイを確認した水萌に、僕は聞いた。

「非通知」

水萌がそう答えたのと同時に、着信音が止まった。

誰も出てこないから切れたのかも知れない。

「電源を切ったから」

そう言って、水萌は姉のスマートフォンをテーブルのうえに置いたのだった。

「じゃ、蓮ちゃん」

水萌が訳ありに微笑んだかと思ったら、僕に近づいてきた。

「な、何だよ」

戸惑っている僕に、水萌が僕の首の後ろに自分の両手を回した。

「さっきの続きをお願いね?」

水萌が首を傾げたかと思ったら、上目づかいでお願いしてきた。
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